日本文化

八幡神社について説明します。ご利益は?八幡様ってどんな神様なの?

全国各地でよく見る○○八幡神社、もしくは○○八幡宮

皆さんも1度はこの社名が付いた神社に行ったor聞いたことがあるかと思います。

ですが、この八幡神社を御祭神としている八幡様について知っている人はあまりいないというのも事実です。

今回の記事ではそんな八幡様についてまとめてみました。

この記事のテーマ
  • 八幡様について
  • 宇佐神宮について
  • 石清水八幡宮と鶴岡八幡宮について

この記事を読むことで、今まであまり気にしていなかった八幡様についてよく知ることができますし、

ついでに歴史のお勉強も少しできます。

気になる人は読み進めてください。

八幡神社とは?

八幡神社というのは八幡様を祀っている神社の総称です。

日本の神道では神様を分祀(ぶんし)する事が多いです。

よく○○信仰といわれているものですね。

分祀・・・神様の魂を分けて祀ること。

例えば京都の伏見稲荷から分祀している神社を、稲荷信仰の神社と言いますし、

三重県の伊勢神宮から分祀している神社は、伊勢信仰の神社となります。

そしてこの八幡神社も、大分県の宇佐神宮から分祀している八幡信仰の神社という事になります。

八幡様とはどんな神様か?

八幡神社に祀られている御祭神は八幡大神という神様です。

八幡大神は大分県の宇佐神宮で御祭神として祀られていて、

応神天皇(おうじんてんのう)や誉田別命(ほんだわけのみこと)とも言われています。

ちなみに宇佐神宮には八幡大神の他に、

応神天皇の母親である神宮皇后(じんぐうこうごう)と、

比売大神(ひめおおかみ)の3柱の神様が祀られています。

1柱、2柱というのは、神様を数える時の単位です。

この比女大神という神様は3柱の女神と言われています。

比女大神
  • 多岐津姫命(たぎつひめのみこと)
  • 市杵島姫命(いちきしまのひめのみこと)
  • 多紀理姫命(たぎりひめのみこと)
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舌を噛みそう・・・。

宇佐神宮と八幡大菩薩のお話

ここでは八幡神と、その八幡神と関係が深い東大寺についてお話しましょう。

宇佐神宮は539年に、大分県宇佐市に祀られるようになったのが始まりとされています。

そこから更に200年程進んで749年。

当時の天皇である聖武天皇が国家の守護を目的に、奈良県に東大寺を建てる計画が立てられました。

とは言っても東大寺や大仏様を建てるのは一大プロジェクト。

その為、聖武天皇も成功するのかかなり不安がっていました。

そんな時に八幡神から「大仏を作るのに協力する」という託宣(たくせん)が出ました。

託宣・・・神様からのお告げの事。

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託宣はイタコのように、神職を通して告げられると言われてるよ!

八幡神の御力は京都でも、知れ渡っていたので「これは心強い!」と聖武天皇は勇気付けられて、

東大寺は無事に完成しました。

そんな事もあって、八幡神は京都に分霊して仏法守護の神様としても崇められるようになります。

それに加えて、八幡神は奈良時代に朝廷から「大菩薩」の仏号(ぶつごう)が送られました。

仏号・・・神様の称号の事。

八幡神はこの大菩薩と合わせた「八幡大菩薩」と呼ばれるようになった事を皮切りに、

八幡信仰は全国各地に広まる事になります。

宇佐八幡宮事件について

八幡神を語る上で避けれない出来事として、宇佐八幡宮事件があります。

この時の日本というのは国を守護する為に大仏を建てているように、仏教に対してかなり信頼していました。

そんな仏教が力を持っていた時代に、道鏡という僧がいました。

この銅鏡は聖武天皇の娘である称徳天皇の病気を治した事をきっかけに、2人は恋に落ちます。

これを機に道教が「宇佐八幡宮から信託を受けたから結婚し、私が天皇になる」と言い出し、天皇になろうと画策します。

これが宇佐八幡宮事件です。

しかし京都から和気清麻呂(わけのきよまろ)という貴族が宇佐八幡宮まで確認しに行ったところで銅鏡の嘘がバレ、

銅鏡の計画は破綻することになりました。

この事件がきっかけで、八幡神は皇位守護の神様としても崇められるようになりました。

ちなみに銅鏡はこの事件で島流しになり、和気清麻呂は宇佐八幡宮の近くの護王神社で祀られる事になりました。

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よかったね。

日本にある有名な八幡神社

宇佐神宮以外で有名と言える神社は、

  • 石清水八幡宮(京都府)
  • 鶴岡八幡宮(神奈川県)

この2社が特に有名ですね。

石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)

石清水八幡宮は京都府の男山にある八幡神社です。

平安時代の始めに八幡様から

吾れ都近き男山の峯に移座して国家を鎮護せん

という託宣が入り、国家の守護神として、鬼門とされていた方角にあった男山に建てられました。

この神社は後に源頼家が氏神として崇拝したと言われています。

鬼門(きもん)・・・不吉と言われている方角。北東。

鶴岡八幡宮(つるおかはちまんぐう)

鶴岡八幡宮は神奈川県の鎌倉にある八幡神社です。

先程の石清水八幡宮で元服の式を挙げた源頼家の父親である源頼義は、八幡様を氏神として称え、

今の神奈川県の由比ヶ浜近辺に勧請(かんじょう)して武門の神様として崇めました。

そして鎌倉幕府が開いた際に、今の鶴岡八幡宮がある場所に勧請して今に至るわけですね。

勧請・・・神様の魂を移す事。

分祀とややこしいですが、神様の魂を移すのが勧請、祀る事が分祀と覚えましょう。

八幡神の御利益

源氏が八幡神を氏神とする事によって、八幡様は武士の守護神となりました。

その為八幡様は勝負事に関して、非常に高い御利益があるとされています。

なので「近い日に大事な試合がある」、「受験に受かりたい」といったような勝負事が控えている人は、

近くの八幡神社で祈願してみてはどうでしょうか?

八幡神の御利益
  • 必勝祈願
  • 出世開運
  • 交通安全
  • 学業教育
  • 家内安全
  • 災厄削除

etc

他にも↑のような御利益があるとされています。

注意してほしいのが、祀られている御祭神によっては、

これらのご利益は得られない場合もあるので、

気になる人は神社の神職の方によく確認しましょう。

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例えば応神天皇の母の神宮皇后も祀られている場合は、子宝祈願

3柱の女神である比売大神も祀られている場合は恋愛成就、といった感じです。

まとめ

以上で八幡様についての記事は終わります。

この記事を読んでいただいた方は、今まであまり気にしなかった八幡様について大体は理解できたかな?と思います。

今度八幡神社に行く際は、この記事の事を思い出して参拝してみてください。

その時は勝負事の祈願もお忘れなく。

以上で本記事は終わりです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。