神社というのは基本的には山や街中に配置されていることが多いです。
それは山には昔から神様が宿っていると信じられていたり、街中に建てたほうが参拝しやすい、といった様々な理由からです。
しかし神社が建てらている場所はそれだけではありません。
中には航海の安全を守る為、海に面した場所に建てられた神社だって存在します。
今回紹介する厳島神社はそんな神社の一つ、というよりは知名度で言えば筆頭と言ってもいいかもしれませんね。
- 厳島神社と平家の関係
- 厳島神社の御祭神、宗像三女神
- 実際に厳島神社に行ってみた
この記事を読めば、日本三景の一つともいえる厳島の魅力がわかるので、気になる人は読んでみてください。
厳島神社とは?
厳島神社とは広島県の宮島に配置されている海の守り神、宗像三女神(むなかたさんじょしん)が祀られている神社ですね。
全国各地にある厳島神社の総本社です。
厳島神社という言葉にはピンと来なくても、海上にそびえ立つ大鳥居や潮の満ち引きによって神社の見た目が変わるという事で、TVやネットで見たことがある人は多いと思います。
『安芸の宮島』とも言われていて、宮城の松島、京都の天橋立に並んで日本三景の1つに数えられています。
広島県の観光スポットとしても有名でフェリーで移動しないといけない事がネックですが、それでも訪れて後悔しない神社だと言っておきましょう!
厳島神社神社の御祭神、宗像三女神
宗像三女神は天照大御神の誓約によって生まれた3柱の女神です。
宗像三女神はその名の通り3柱の女神の総称です。
長女・・・多紀理毘売命(たぎりひめのみこと)
次女・・・市寸島比売命(いちきしまのひめのみこと)
三女・・・多岐都比売命(たぎつひめのみこと)
天照大御神の口から出てきた三女神
その昔、日本を生み出した伊弉諾尊(いざなぎのみこと)という神様は3柱の神様を誕生させました。
その内の須佐之男命(すさのおのみこと)という神が「亡くなった母上(伊邪那岐)に会いたい」と駄々を捏ねます。
見かねた伊弉諾尊は根の国に行くように命じましたが、須佐之男命は根の国に行く前に一度天界にいる天照大御神(あまてらすのおおみかみ)に挨拶に行きます。
ここでいう根の国は黄泉の国と似たような世界と思って貰えればいいです。
そこで須佐之男命と天照大御神は誓約(うけい)という儀式を行います。
その時に天照大御神が須佐之男命の十束剣(とつかのつるぎ)を口でかみ砕いて出てきたのが宗像三女神と言われています。
航海の安全を祈る為の女神
この3柱の女神は後に天照大御神より
「九州から大陸へつながる海の道に行って歴代の天皇をお助けするように」
という勅命を受けて、宇像の地に降臨します。
宇像の地は今でいう福岡県だね。
それからは海の安全を守る神様として、歴代の天皇の朝鮮半島までの航海や遣唐使の安全を祈願されるようになりました。
ちなみに宗像三女神の次女市寸島比売命は後に仏教の弁財天と同一とされます。
その為、同じように宗像三女神を祀っている滋賀県の竹生島神社や神奈川の江ノ島神社では弁財天も祀られており、厳島神社を含め日本日本三大弁天と呼ばれています。
厳島神社についてもっと詳しく
厳島神社と平家の関係
厳島神社が創建されたのは今から1600年程前の593年らしいです。
というのも具体的にいつ出来た神社なのか明確な記録がないんですね。
ただし、厳島神社は平家の平清盛と関係が深いことで有名なので、少なくても平安時代には存在しています。
当時日本は平家が中心となって宋との貿易が盛んで、その際に瀬戸内海を通って商いをしていました。
その為、瀬戸内海にある厳島神社を重要拠点として崇敬し、航海の安全を祈願したと言われています。
平家が崇高した証として、厳島神社内には平清盛が納めた平家納経が今でも保管されています。
厳島神社が今のような見た目になったのも、平清盛が手を加えたからだと言われてるよ!
神域としての厳島
厳島神社に行ったことがある人は分かると思いますが、あの島には人が住んでいます。
しかし、当時から今のように住んで良かったわけでは無くて、昔は神様が住む神域として尊ばれて色んなことが禁止されていました。
- 上陸するのは神職のみ
- 出産する時は島を出る
- お墓は建てない
といった感じです。
基本的に生と死に関する事柄は特に厳しかったようですね。
時代が進み、当時ほど厳格では無くなりましたが、今でも厳島内にはお墓は設置されていません。
厳島神社の語源は神様を斎き(いつき)祀る島という意味から厳島という名前が付いたらしいよ!
名物『厳島神社大鳥居』
厳島神社のメインといったらやっぱり大鳥居ですよね。
高さ16.591m、重量約60tといったようにかなり大きな鳥居で、国の重要文化財にも指定されています。
厳島神社が創建された当時から存在していたらしいのですが、風や雷といった自然災害で何回も倒壊したらしく、2021年時点で8代目になるらしいです。
ちなみに厳島鳥居のように柱の前後に2本づつ柱を立てる鳥居を両部鳥居といいます。
この方式の鳥居は千葉県の鹿島神宮や埼玉県の三峯神社でも見れますよ。
実際に厳島神社に行ってみた
厳島神社にはむかし行ったことがあるので、ここからは写真を見ながら厳島神社を紹介していきます。
厳島神社はフェリーに乗っていかないと上陸できないので、まずはフェリー乗り場に向かいます。
フェリーなので車やバイクを乗せれるけど、厳島神社だけ行くのならいらないかな?
フェリーで揺られていると大鳥居が見えてきます。
この時は運よく干潮だったので、大鳥居の近くまで行けそうですね。
フェリー乗り場を降りたらまずは鹿がお出迎えします。
この鹿は奈良県の鹿と同じように野生の鹿ですが、エサやりは禁止されているので注意しましょう。
ちなみに野生の動物を触るのは衛生的にNGです。
もし触ったらすぐに手を洗いましょう・・・。
そこから歩いて厳島神社を目指します。
お土産やさんもあるので、ここで買っていくのも手ですね。
石の鳥居と狛犬を抜けたら大鳥居がお出迎えします。
この時はやや干潮という事で鳥居の下まではいけませんでしたが、それでも結構寄る事ができました。
鳥居を眺め終わったら厳島神社の境内に入っていきます。
厳島神社は神社では珍しく拝観料500円(2021年2月現在)が必要なので注意しましょう。
境内は周囲を朱色に染められていて非常にきれい!
ちなみにこの朱色は魔除けの意味があって、他の神社や鳥居が赤いのも同じ理由です。
正直な話、境内は満潮の方がきれいだと思う・・・。
一通り見終わったら、厳島のグルメも紹介しましょう。
もみじ饅頭と牛串と鹿の糞ソフトです。
鹿の糞ソフトはミカン味のソフトクリームに鹿の糞に見立てた麦チョコが散らばっているちょっと面白いソフトクリームです。美味しいですよ。
まとめ
以上で厳島神社の紹介は終わります。
- 厳島神社は平家と深いつながりがある
- 厳島は神様が住まう場所として神聖な場所
- 御祭神は航海の安全にご利益がある
観光に行くのはフェリーを使う必要があるので、行くのは多少大変です。
ただやっぱり大鳥居は迫力はありますし、境内は朱色を基調としていて非常に綺麗なので、
広島に行ったらまず向かうべき観光地だと言っておきます。
以上で本記事は終わりです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。